便秘
病 態
便秘は、排便回数の減少や排便時の困難を伴う状態で、個々の正常な排便習慣に対して便が出にくい、または排便後も残便感がある状態を指します。慢性的に続くと、日常生活の質が低下することがあります。
分 類
便秘は以下のように分類されます。
- 機能性便秘:腸の運動機能に問題があるが、器質的な疾患がない便秘。
・弛緩性便秘:腸の運動が低下し、便の通過が遅くなる。
・けいれん性便秘:腸の運動が過度に活発で、便が硬く小さくなる。 - 器質性便秘:腸に器質的な異常(腸閉塞、腫瘍など)がある便秘。
診 断
診断には、症状の聞き取りと身体検査が行われます。必要に応じて、以下の検査をお勧めします。
腹部超音波検査:侵襲が少ない検査として、まず受けてみましょう。お腹がはる時、お腹に何かしこりのようなものを触れた時はまず受けておきたい検査です。
大腸内視鏡検査(大腸カメラ):ある時点から急に便通の様子が変わったときは要注意です。大腸腫瘍の可能性も考慮して検査を受けましょう。
腹部CT検査:比較的侵襲が少ない(しんどくない)検査として、腹部CT検査は有用な検査です。近隣の病院放射線科にご紹介して検査、放射線科専門医の診断を経て、当院で結果説明いたします。大きな病変が無いか調べる検査としてお勧めします。
「便秘というだけで消化器内科を受診したほうが良いのでしょうか?」という質問をよく受けます。
便秘と言うとありふれた症状のようですが、以下のような症状がある場合には注意が要ります。消化器内科医師にご相談ください
- 便がすっきり出ない
- 慢性的な腹痛がある
- ガス(おなら)の臭いがくさい
- 痩せているのにお腹だけ出ている
- 便秘の原因
- 食生活や睡眠不足・ストレス
- 食事量が減ることは便秘の一因です。
- 服用中の薬剤による便秘(心療内科・脳神経内科での処方薬が便秘の原因になることがあります。)