脂肪肝
脂肪肝とは
脂肪肝は、肝臓に脂肪が異常に蓄積した状態です。
アルコール摂取がない方、アルコール摂取量が少ない方の脂肪肝は、
NASH (nonalcoholic steatohepatitis)
NAFLD (nonalcoholic fatty liver disease)
と呼ばれていましたが、近年は
Metabolic Dysfunction-Associated Steatohepatitis (MASH)
Metabolic Dysfunction-Associated Steatotic Liver Disease (MASHLD)
と呼ばれ代謝異常に関連した肝疾患として代謝性疾患の位置付けです。
動脈硬化性疾患の合併率が高く注目されており、脳神経内科・心臓血管内科と連携して合併症の予防、特に致死的合併症や高度障害をもたらす合併症に注意を払う必要性があります。
脂肪肝の症状と原因
症 状
脂肪肝の概要: 脂肪肝は、肝臓が正常な機能を果たすために必要な量を超える脂肪を含む状態です。
AST、ALT、γGT といった肝機能検査数値の異常を認めることが多いですが、脂肪肝があっても肝機能検査数値が基準値内におさまることもあります。
原 因
主な原因は飲酒過多、肥満、高脂血症、糖尿病などの生活習慣や代謝異常です。
初期段階では症状が現れず、血液検査(AST、ALT、γGTP)や腹部エコー検査で偶然発見されることがあります。
脂肪肝と歯周病・歯周病菌の関連が注目されています。
脂肪肝を指摘された方、ご自身のお口の健康にも今一度ご留意ください。
脂肪肝の診断
脂肪肝の診断には、以下の方法があります。まずは診療を受けることが重要です。
1. 血液検査:肝機能検査や脂質、耐糖能などの血液生化学検査を評価します。
2. 超音波検査:肝臓の画像で脂肪の蓄積を可視化します。
3. 脂肪肝における肝臓繊維化の指標(FIB-4 index)を算出
4. 線維化が進行している場合には肝臓専門医のいる専門外来へご紹介をお勧めします。
脂肪肝の治療
脂肪肝の治療には以下のアプローチがあります:
1. 生活習慣改善:適切な食事制限、体重管理、適度な運動などの生活習慣改善が重要です。
2. アルコール制限:脂肪肝がアルコールによるものであれば、断酒が必要です。
3. 基礎疾患の管理:肥満や糖尿病などの基礎疾患がある場合は、それらの管理が必要です。
当院では、消化器病専門医による脂肪肝の診断と治療を提供しています。患者様の状態に合わせた適切なアプローチで、肝臓の健康をサポートします。詳細や予約については、お気軽にご相談ください。