鎮静なしで苦しくない胃カメラを心がけていますが、希望により鎮静可能です
2022年05月29日
平成2年に私が初めて握った胃カメラは、今のような電子スコープでない光学スコープで、太い・硬いものでした。その頃の胃カメラ検査は、苦しくて辛いことが普通だったように思いますが、鎮静剤などを使用せずに、「今日は苦しくなかったです」と患者さんから言われている先輩医師を尊敬のまなざしで見て、技術や話術を体得しようと思ったものです。
電子スコープが当たり前になった時代でも、直径10 mm超えるファイバースコープはやはり太かったです。
直径9mmで細径スコープと言われた時代、「これは使いやすいし苦しくない検査が出来る」とよろこんだものです。この時点ではもちろん経口です。
直径6mmのファイバースコープが開発され、経鼻内視鏡が始まった頃は、画質・明るさ・使い勝手などがまだまだでしたので好んでは使いませんでした。2010年頃以降の上位機種から性能の向上がめざましく、2011年の当院開業時には、当時の最上位機種を用意しました。2018年に現在の機種に入れ替えました。すべての面で以前のモデルを凌駕しています。異物除去や止血術などの処置を伴う胃カメラ検査は出来ませんが、そもそもその場合には近隣の病院へご紹介します。細径ファイバースコープでも通常の生検(組織検査)については問題なく行えます。
これまでのキャリアから「鎮静なしでも苦しくない胃カメラ」を心がけ、基本的には経鼻をお勧めしていますが、経口挿入する場合にはマウスピースを数種類用意したり、検査室のしつらえを工夫(リラックスできる環境)したり、日々工夫をこらしています。初めて検査を受ける方も、他院で辛かった方も、一度当院でご相談ください。
なお、鎮静しても効かなくて辛かった患者さんには、「経静脈麻酔薬」を使用していただける施設をご紹介することも可能です。
大腸内視鏡検査は当院では行っておりませんが、信頼出来る専門医をご紹介しております。